SKY FIELD HOUSE

Kamakura, Japan

2009

site area : 232.04 ㎡
total floor area : 135.81 ㎡
structure : timber ,2 stories

 

  

竪格子とガルバリウム鋼板小波板の外壁

 

 

西側道路に面した外壁にレッドシダーの竪格子を取付け、目隠しと遮熱を兼ね、ファサードの統一感を高めている。その他の外壁は耐候性を考慮し黒いガルバリウム鋼板小波板で覆う。

 

 

西入りで東西方向に長い長方形の敷地は、道路側から前庭(駐車スペース)、建物、東側の庭と3つのゾーンに分けられる。 東斜面の造成地のため、東側は盛り土の地盤で、地耐力がないため建物は避け、まとまった家庭菜園とする。西、道路側は駐車スペース、客用駐車とガーデニングの開放されたスペースとする。

 

ガルバリウム鋼板小波板の外壁。 サッシ上部はアルミプレート3mmの庇がつく。

 

東側に3段のバルコニーがある。1階は寝室に面したサービス用、2階は居間と連続し、その上は谷戸池の桜が望める1坪ほどの花見台で、居間からの梯子で上がる。

 

玄関扉は古い民家の蔵戸を使用し、2階の主室に面した4箇所にも古い格子戸、ガラス戸、板戸を嵌め込み、懐古的な要素を取り込んでいる。
玄関ポーチには蔵戸と開き戸の2つの戸がある。玄関脇の大容量の納戸にはポーチから直接出入りできる。

 

桧縁甲板の勾配天井の上部、平らな部分の天井裏が排気チャンバーとなっている。

 

外張り断熱エアーサイクル工法とし、床下から外壁体内、天井裏を空気が循環する構造となっている。基礎立ち上がり部の給気口は外気温により自動開閉し換気量を調節する。屋根裏の排気口は電動エアーオープナーにより、夏は開放して熱気を排出し、冬は閉じる。壁内換気により快適な室内環境を実現する。壁内結露もふせぎ、構造材を乾燥状態に保ち、耐久性を高めている。桧縁甲板の勾配天井の上部の平らな部分の天井裏が排気チャンバーとなっている。

 

2階の床はカバのパーケットフローリング、柱梁も黒く染色して、力強い印象となる。壁の珪藻土は、2階には紫色を微妙に配合している。 

 

8畳の寝室。 1階の仕上げはナチュラルな桧無垢フローリングで柔らかな印象、壁の珪藻土には黄色を微妙に配合している。 天井は桧無垢材。

 

十和田石の浴槽、桧材を縁に回す。 壁、天井の板は桧材。

 

1坪の花見台から谷戸池を見下ろす。 遠景に丘陵地の山並みを望む。

   

丘陵地の東斜面の住宅地に建つ黒い片流れ屋根の住宅。正面はレッドシダーの竪格子で覆われる。2階の主室(居間・食堂・台所)はレッスン室と繋がり開放的な音楽ホールとなる。そこは東側のバルコニー越しに向かいの山並みまで眺望が利き、南側に隣家の視線を避けた連続する高窓を設け、空に向かって大きく開かれている。バルコニーのさらに上に1坪の花見台を設け、浮遊感を味わいながら谷戸池の桜を見下ろす。古い民家で使われていたケヤキの1枚板の蔵戸を玄関扉に利用し、また繊細な意匠を凝らした格子戸、ガラス戸、板戸を間仕切りに取り入れ、懐古的なエレメントを新しい空間に融合させている。内装は外壁面を大壁、間仕切りを真壁として扱う木造表現とした。特に2階の木造架構は黒く染色し、古い建具と馴染ませている。新旧の取り混ぜた意匠が空間に深みを与え、さらに熟成されていく。

 

・2010.10.27 SKY FIELD HOUSE『和モダンの家』ニューハウス出版に掲載されました。 表紙になってます。

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・2010.5.21 SKY FIELD HOUSE 『渡辺篤史の建もの探訪』放送5:00テレビ朝日

・2010.4.28 『WEB NewHOUSE』に掲載

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・2010.4.4 SKY FIELD HOUSE  『渡辺篤史の建もの探訪』撮影しました。